こんにちは。OKAKIです。
いつも洋画を中心とした映画などを中心として特集していますが、今回は邦画の中で非常に気になる作品を見つけましたのでご紹介します。そこで今回は3月30日よりアップリンク渋谷他に全国で公開予定の『ナイトクルージング』について詳しく特集していきます。
東京在住の先天性全盲のもつ加藤 秀幸(かとう・ひでゆき)さんが映画監督として作品をつくり、
加藤さんの視覚がない世界観で生み出されるイメージを製作スタッフと加藤さんの2人が様々な工夫やを作業をえながら、映画という視覚を使い楽しむコンテンツを製作する過程を特集したドキュメンタリー映画です。
その過程で両者は視覚のない世界と視覚のある世界の両方の板垣を見ながら、それぞれ頭にあるイメージを一つにまとめていく過程を描く今作。
本編の内容はもちろんものがたりの主役である加藤秀樹さんのことから、製作中の作品のことまで特集しちゃいます。
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監督、加藤秀樹とは
ここでは加藤秀樹さんについて解説します。
加藤秀樹さんは、1975年生まれの東京生まれの東京育ちです。
これまでは映画監督の経験はなく、普段はシステムエンジニアで会社員です。
盲目で全く目が見えないのにプログラミングなどできるの?と疑問を持つ方もいると思いますが、世界中で働いてる人がいるそうです。
https://gigazine.net/news/20180424-blindness-writing-code-amazon/
↑こちらのリンクは加藤さんではないですが、大手Amazonで働く生まれつき盲目をもつフォルツアーノさんについて
他にも音楽活動などをしており、celcleというバンドに所属され時々ちょこっと作曲をなされているそうです。担当はベースギター。
今回の自ら作っている作品の音楽も担当しており、作曲クレジットに名前が確認できます。
趣味は、料理や物をつくること、ほかにプラモデルなど細かい作業が好きなようで
他にも外国人子女の小学校から高校課程を多く対象とする学校、インターナショナルスクールの特別非常勤講師もされている多才な方です。
とても目が見えないとは感じさせません。
先天性全盲とは何か、次に解説していきます。
先天的性全盲目とは?
先天盲と一般的に知られており、先天的、つまり生まれつき見えなかったり、または乳幼児期何かしらの原因で視覚経験の記憶がなく、物や色など認識した経験の記憶がまったくない状態の事を言うみたいです。
幼少期の早くに何かしらの原因で視力を失ったことを早期失明といい、
早期失明に関しての基準は一般的に2-6歳までに視力を失うと視覚体験の記憶がないとされていますが、上限をもっと上にとる方もいられるそうです。
ちなみにモノや色を認識していた記憶はあり、何らかの事故や病気などで急に失明した場合は中途失明といいます。
加藤さんは視覚が全くないため、光すらも感じたことがないそうです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%88%E5%A4%A9%E7%9B%B2
2013年頃には本作の前作に当たる「インナービジョン」が公開されていた
今回公開される映画『ナイトクルージング』の前作にあたる『インナービジョン』が東京アップリンク劇場限定で公開されていたようです。
前作インナーヴィジョンについて
前作のインナービジョンでは加藤さんがある時、
- 見えない自分が映画をつくり映画の神髄を確かめてみたい
- また自分がこれまで見てきた映画を理解できているのか、
- 目の見えない自分と見える人の感じ方に違いを知って、その間にある壁を低くしてみたい
そんな思いから映像作家で友人でもある佐々木誠さんが監督を務め、2人で
一線で活躍する映画、映像分野のスタッフやクリエイターの元を訪れて自ら脚本を書き、映像とは何かという根本的な物に苦労しながら制作していく加藤さんの姿を追ったドキュメンタリーでした。
今回公開されるナイトクルージングの内容や見どころは?
前作で脚本などが決まり、今回はいよいよ本格的な映像製作段階に入り、主人公である加藤秀幸監督は見えないことによる問題を様々な手段で乗り越え、制作スタッフに自分のイメージを伝えていきます。
映画を作るということは、監督自らが良し悪しを判断し、構築していかなければなりません。
レゴブロックや点字キーボードなどを使いコミュニケーションがとられますが、
例えば、監督は絵コンテを認識することができないので、どうやって絵コンテの機能を別の方法で監督とチーム内でイメージを同じに共有することができるのか、
さらに監督は、どうやって出演者を選ぶのか、
色の概念のない監督に、衣装などデザインの色の違いをどう伝えるのか。
それらの問題を最新のテクノロジーや昔からあるコミュニケーション方法を使い乗り越えていくチームの姿が見所です。
その他の見所としてはシンゴジラなどでのCGを担当したチームが協力したり、キャスティングとして出演する山寺宏一さんやジャッキーチェンの吹き替えで知られる石丸博也さんが登場するなど見所盛沢山!!
山寺宏一さんといえばハードボイルドな洋画から幼児向けアニメのキャラクターまでこなす声優会のレジェンド!!
映画好きならきっと楽しめちゃいます(^O^)/!!
加藤秀幸監督作品「ゴーストビジョン」
ここからは加藤さんが監督として取り組んでる作品について紹介したいと思います。
映画のタイトルはゴーストヴィジョン。
映画は約12分の短編SFアニメーションムービーでして、
加藤さん自身を投影した全盲の主人公と、目が見える仲間の男が2人コンビを組みゴーストとよばれる謎の存在を追う映画ということらしいです。
もしかしたら佐々木さんと加藤さんが2人がモデルなのかも...
ちょっとビートたけしが出演したことで話題になった映画『ゴーストインザシェル』みたいなのを想像してしまいます。
ちなみに加藤さんと佐々木さんの思い入れの強い映画はジャッキーチェンらしく
ジャッキーの作品はコンビ物のラッシュアワーシリーズなどがあり、影響をうけているのかも
ナイトクルジーングの監督、プロデューサーについて
監督:佐々木 誠(ささき・まこと)
フリーディレクターとして主にCM、PV、TV番組などを演出。
『バイオハザード5 ビハインド・ザ・シーン』(2009年)などを演出しました
その他にも紀里谷和明監督作品である江口洋介主演の『GOEMON』(2008年)、内藤 瑛亮監督作品で野村周平や馬場ふみか主演の『パズル』(2014年)など、多くの劇映画の脚本に関わっています
他にも2006年、初監督を務めた映画『フラグメント』は
アメリカ、ドイツなど海外上映も含め3年以上のロングランヒットとなりました。
その後も監督としてマジョリティ(多数派)とマイノリティ(同性愛者や障がい者などの少数派)の境界線に焦点を当てた作品を多く手がけており、ドキュメンタリーという手法を用いマイノリティの目線から社会への問題提起を行ってきました。
↓公式サイト
プロデューサー:田中みゆき
山口情報芸術センター、日本科学未来館にて展覧会や公演などの企画、書籍の編集に携わったのち、フリーランス。障害を「世界を新しく捉え直す視点」として活動しており、ジャンルにとらわれない障害をテーマにした様々な展示会や芸術イベントの企画に携わっています。
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